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特定小型原付の航続距離を徹底解説!失敗しない選び方ガイド

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特定小型原付(通称:電動キックボードやセグウェイなど)は、2023年7月の改正道路交通法によって新設された乗り物のカテゴリーです。

最高速度20km/h未満、車体の長さ190cm以下、幅60cm以下といった条件を満たす電動モビリティを指します。

この新しいモビリティの大きな特徴の一つが「航続距離」です。航続距離とは、一度の充電で走行できる距離のことで、実用性を左右する重要な要素となります。

特定小型原付の航続距離は、モデルによって大きく異なりますが、一般的には15〜40km程度です。

ハイエンドモデルでは50km以上走行できるものもありますが、コンパクトで軽量なエントリーモデルでは短めの傾向があります。

この航続距離は、バッテリー容量、モーター効率、車体重量、搭乗者の体重など様々な要因によって変動します。

購入を検討する際には、自分の使用目的に合った航続距離を持つモデルを選ぶことが重要です。

通勤・通学での利用なら往復の距離に余裕を持たせた航続距離のモデルを、レジャー用途ならより長い航続距離のモデルを検討するとよいでしょう。

また、メーカーが公表している航続距離は理想的な条件下での数値であることも念頭に置いておく必要があります。

カタログ値と実走行での差:知らないと失敗する重要ポイント

特定小型原付のカタログやスペックシートに記載されている航続距離と、実際の使用での航続距離には差があることが多いです。

この差を理解していないと、購入後に「思ったより走らない」と失望することになりかねません。

メーカー公表値の測定条件:理想的な環境での数値

メーカーが公表している航続距離は、以下のような理想的な条件で測定されていることがほとんどです:

  • 平坦な路面(坂道なし)
  • 一定速度での走行(頻繁な発進・停止なし)
  • 適度な気温(20〜25℃程度)
  • 適正体重の搭乗者(60〜70kg程度)
  • 新品のバッテリー状態
  • 無風状態

これらの条件は実際の使用環境とは異なることが多く、そのため公表値よりも実際の航続距離は短くなる傾向があります。

一般的に、公表値の70〜80%程度が実走行での目安と考えておくとよいでしょう。

実走行での航続距離を左右する5つの要因

実際の使用環境では、以下の5つの要因が航続距離に大きく影響します:

  1. 路面状況と勾配:平坦な舗装路が最も効率が良く、坂道や未舗装路では航続距離が大幅に減少します。特に上り坂の多いルートでは、航続距離が30〜50%も短くなることがあります。
  2. 走行パターン:一定速度での巡航よりも、信号待ちなどで頻繁に停止・発進を繰り返す走行パターンの方がエネルギー消費が多くなります。市街地での走行は、開けた道路よりも航続距離が短くなる傾向があります。
  3. 搭乗者の体重:搭乗者の体重が重いほど、バッテリーの消費も早くなります。体重が公表値の想定より20kg多い場合、航続距離は10〜15%程度短くなることがあります。
  4. 気温:特にリチウムイオンバッテリーは気温の影響を受けやすく、寒冷地(5℃以下)では航続距離が20〜30%短くなることがあります。真夏の高温時にも若干の影響があります。
  5. バッテリーの経年劣化:どんなバッテリーも使用年数とともに性能が劣化します。一般的に、300〜500回の充放電サイクル後(約1〜2年の使用)で、初期の80%程度の性能になると言われています。

これらの要因を考慮して、実際の使用環境に近い航続距離を見積もることが、適切なモデル選択につながります。

用途別の必要航続距離:あなたに最適な距離はどれくらい?

特定小型原付を購入する際、自分の用途に合った航続距離を持つモデルを選ぶことが重要です。

用途別に必要な航続距離の目安を見ていきましょう。

通勤・通学での必要航続距離:余裕を持った設計が重要

通勤・通学で特定小型原付を利用する場合、必要な航続距離は以下のように考えます:

  • 片道距離 × 2(往復)× 1.5(余裕係数)= 必要航続距離

例えば、片道5kmの通勤なら、5km × 2 × 1.5 = 15kmの航続距離が必要という計算になります。

余裕係数を設けるのは、バッテリーの経年劣化や気象条件の変化に対応するためです。

また、毎日充電できない場合は、さらに使用日数分を掛ける必要があります。

通勤・通学ルートに急な坂道がある場合は、より余裕を持たせて、公表値の60〜70%程度を実際の航続距離と見積もるとよいでしょう。

バッテリー切れで押して帰るという事態は避けたいものです。

買い物・レジャーでの必要航続距離:行動範囲で考える

買い物やレジャーでの利用の場合、一日の行動範囲を考慮して必要な航続距離を決めます:

  • 予想される一日の総移動距離 × 1.3(予備率)= 必要航続距離

例えば、自宅から駅、駅から商業施設、商業施設から公園、公園から自宅という行動パターンで総距離が12kmなら、12km × 1.3 = 15.6kmの航続距離が必要という計算になります。

レジャー利用では予定外の寄り道などもあり得るため、ある程度の余裕を持たせておくことをおすすめします。

また、観光地など普段と異なる環境での利用を考えている場合は、より長い航続距離を持つモデルを選ぶと安心です。

ラストワンマイル移動での必要航続距離:コンパクト重視か距離重視か

電車やバスなどの公共交通機関と組み合わせた「ラストワンマイル」の移動手段として特定小型原付を使用する場合、必要な航続距離は比較的短くて済みます:

  • 駅・バス停から目的地までの距離 × 2(往復)× 2(余裕)= 必要航続距離

例えば、駅から会社までが1kmなら、1km × 2 × 2 = 4kmの航続距離があれば十分という計算になります。

ただし、この用途では航続距離よりも折りたたみ時のコンパクトさや軽さが重要になることが多いです。

電車内に持ち込むことを考えると、航続距離が短くてもよりコンパクトで軽量なモデルを選ぶ方が実用的かもしれません。

ただし、あまりに航続距離が短いと、充電頻度が増えて面倒に感じることもあるため、最低でも10km程度の航続距離は確保しておくことをおすすめします。

電動アシスト自転車との航続距離比較:驚きの違いとは?

特定小型原付と電動アシスト自転車は、どちらも環境に優しいモビリティとして注目されていますが、航続距離には大きな違いがあります。

両者を比較してみましょう。

基本構造の違いが生む航続距離の差:人力の有無が決め手

電動アシスト自転車は、ペダルをこぐ人力と電動モーターのアシストを組み合わせた乗り物です。

一方、特定小型原付は完全にモーターの力だけで走行します。こ

の基本的な違いが、航続距離に大きく影響します。

電動アシスト自転車の一般的な航続距離は30〜70km程度で、ハイエンドモデルでは100kmを超えるものもあります。

これは特定小型原付の平均的な航続距離(15〜40km)と比較すると、明らかに長いことが分かります。

この差が生まれる理由は主に以下の通りです:

  • 電動アシスト自転車は人力も使うため、バッテリー消費を抑えられる
  • 電動アシスト自転車のバッテリー容量が一般的に大きい(300〜500Wh)
  • 電動アシスト自転車はペダルをこぐことでバッテリーがなくなっても走行可能

長距離移動が多い場合や、充電機会が限られる環境では、航続距離の面で電動アシスト自転車に分があると言えるでしょう。

実用面での比較:それぞれのメリット・デメリット

航続距離だけでなく、実用面での両者の違いも見ていきましょう:

特定小型原付のメリット

  • ペダルをこがないので疲れない、汗をかかない
  • コンパクトで持ち運びやすい(多くは折りたたみ可能)
  • 坂道でも一定のパワーで走行できる

特定小型原付のデメリット

  • バッテリーが切れると全く走行できない
  • 航続距離が比較的短い
  • 充電に時間がかかる(4〜8時間程度)

電動アシスト自転車のメリット

  • 航続距離が長い
  • バッテリーが切れても人力で走行可能
  • 適度な運動になる

電動アシスト自転車のデメリット

  • サイズが大きく、持ち運びが大変
  • ペダルをこぐため、汗をかく可能性がある
  • 保管スペースが必要

通勤で汗をかきたくない、電車に持ち込みたい、保管スペースが限られているという場合は特定小型原付の方が適しているかもしれません。

一方、長距離移動が多い、適度に運動したい、バッテリー切れの不安をなくしたいという場合は電動アシスト自転車の方が向いているでしょう。

航続距離を延ばすコツ:実践的なバッテリー活用術

特定小型原付の航続距離を最大化するための実践的なコツを紹介します。

これらのテクニックを活用することで、同じバッテリー容量でもより長く走行することができます。

走行テクニック:効率的な乗り方で距離を伸ばす

航続距離を延ばすための走行テクニックには以下のようなものがあります:

  1. 適正速度での走行:最高速度で走り続けるとバッテリー消費が早くなります。15〜16km/h程度の中速域が最も効率が良いモデルが多いです。
  2. 滑らかな加速と減速:急発進や急ブレーキはエネルギーを無駄に消費します。ゆるやかな加速と、前方の状況を予測した早めの減速を心がけましょう。
  3. エコモードの活用:多くの特定小型原付にはエコモードやバッテリーセーブモードが搭載されています。急いでいない時はこれらのモードを活用しましょう。
  4. 回生ブレーキの効果的な使用:回生ブレーキ機能があるモデルでは、下り坂などでブレーキをかけるとバッテリーを充電できます。この機能を効果的に使うことで航続距離を伸ばせます。
  5. 適正タイヤ空気圧の維持:タイヤの空気圧が低いと転がり抵抗が増し、バッテリー消費が増加します。適正空気圧を保つことで、5〜10%程度航続距離が伸びることもあります。

これらのテクニックを組み合わせることで、通常よりも10〜20%程度航続距離を延ばすことも可能です。

バッテリーケアと充電方法:寿命を延ばして性能を維持する

バッテリーの寿命と性能を維持することも、長期的な航続距離の確保には重要です:

  1. 適切な充電タイミング:リチウムイオンバッテリーは、完全放電や常時満充電状態を避けるのが理想的です。20〜80%の間で使用すると寿命が延びます。特に長期間使用しない場合は、50%程度の充電状態で保管するのがベストです。
  2. 適正温度での充電と保管:バッテリーは極端な高温・低温に弱いです。充電は10〜30℃の環境で行い、直射日光の当たる場所や寒冷な場所での保管は避けましょう。
  3. 純正充電器の使用:互換性のない充電器を使用すると、バッテリーの劣化を早めたり、最悪の場合は故障や事故の原因になります。必ず純正または推奨充電器を使用しましょう。
  4. 定期的な使用:長期間(1ヶ月以上)使用しない場合でも、1ヶ月に1回程度は充放電サイクルを行うとバッテリーの劣化を防げます。
  5. 充電時の過熱に注意:充電中にバッテリーやコネクタ部分が異常に熱くなる場合は、すぐに充電を中止し、メーカーやサポートに相談しましょう。

これらのケア方法を実践することで、バッテリーの寿命を延ばし、長期間にわたって良好な航続距離を維持することができます。

航続距離で選ぶ特定小型原付の選び方:失敗しないためのチェックポイント

特定小型原付を航続距離で選ぶ際の重要なチェックポイントをまとめました。

これらのポイントを参考にすることで、自分に最適なモデルを見つけることができるでしょう。

バッテリー容量と種類:技術的な違いを理解する

バッテリー容量は航続距離に直結する最も重要な要素です。一般的に特定小型原付のバッテリー容量は以下のように分類できます:

  • 小容量:150〜250Wh(航続距離:約10〜20km)
  • 中容量:250〜400Wh(航続距離:約15〜30km)
  • 大容量:400〜600Wh(航続距離:約25〜40km)
  • 超大容量:600Wh以上(航続距離:約35〜60km)

バッテリーの種類も重要で、現在主流のリチウムイオンバッテリーには、いくつかのタイプがあります:

  • リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4):寿命が長く、安全性が高いが、やや重い
  • 三元系リチウムイオン(Li-NMC):エネルギー密度が高く軽量だが、やや寿命が短い傾向
  • リチウムチタン酸(LTO):急速充電が可能で寿命が非常に長いが、高価

航続距離を重視するなら、大容量のバッテリーを搭載したモデルを選ぶべきですが、バッテリー容量が増えると車体重量も増加し、価格も高くなる傾向があることを覚えておきましょう。

交換可能バッテリーvs固定バッテリー:長距離移動を考える

バッテリーが交換可能なモデルと固定タイプのモデルがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります:

交換可能バッテリーのメリット

  • 予備バッテリーを持つことで実質的な航続距離を延長できる
  • バッテリーのみの交換が可能で、長期的なコスト削減になる可能性
  • 充電時にバッテリーのみを取り外して室内で充電できる

交換可能バッテリーのデメリット

  • モデルによっては防水性や強度が劣ることがある
  • 予備バッテリーの追加購入コストが高い(2〜5万円程度)

固定バッテリーのメリット

  • 防水性や強度に優れていることが多い
  • デザイン性に優れ、スマートな外観になりやすい

固定バッテリーのデメリット

  • バッテリー切れ時の対応策が限られる
  • バッテリー劣化時に本体ごと修理に出す必要がある場合も

特に長距離移動や一日中の使用を想定している場合は、交換可能バッテリーのモデルが便利です。予備バッテリーを持参すれば、バッテリー切れの心配なく使用できます。

メーカー公表値の信頼性:口コミやレビューを参考にする

メーカーの公表値と実際の航続距離には差があることが多いため、実際のユーザーの口コミやレビューを参考にすることが重要です。

特に以下のような情報は参考になります:

  • 実走行での航続距離の報告
  • バッテリーの持ちに関する長期使用レビュー
  • 坂道や悪路での航続距離の変化
  • 冬場や夏場など、極端な気温での使用レポート

また、購入前に可能であれば試乗して、自分の使用環境に近い条件での航続距離を確認するのが理想的です。

メーカーの公表値を鵜呑みにせず、実際の使用環境を考慮した現実的な航続距離を見積もって選ぶことが、後悔のない選択につながります。

あなたに最適な航続距離を持つモビリティを選ぼう

特定小型原付の航続距離について、様々な観点から解説してきました。

航続距離は特定小型原付の実用性を左右する重要な要素ですが、最終的には自分のライフスタイルや使用目的に合った選択をすることが大切です。

短距離の通勤・通学や駅から目的地までの「ラストワンマイル」の移動であれば、小〜中容量バッテリーのコンパクトなモデルで十分でしょう。

一方、長距離移動や一日中の使用を想定している場合は、大容量バッテリーモデルや交換可能バッテリータイプがおすすめです。

また、航続距離を重視するなら電動アシスト自転車の方が有利ですが、ペダルをこぐ必要がなく、折りたたみ可能なコンパクトさが魅力の特定小型原付も、用途によっては非常に便利です。

どちらを選ぶにしても、メーカーの公表値をそのまま信じるのではなく、実際の使用環境を考慮した現実的な航続距離を見積もって選ぶことが重要です。

また、バッテリーケアや効率的な走行テクニックを実践することで、より長く快適に使用することができます。

特定小型原付も電動アシスト自転車も、環境に優しく、経済的な移動手段として、現代の都市生活を快適にしてくれる乗り物です。

あなたのライフスタイルに合った選択をして、新しいモビリティライフを楽しんでください。

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