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電動キックボード保険完全ガイド!自賠責と任意保険の違いを徹底解説

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電動キックボードが街中で見かける機会が増え、2023年7月の法改正で16歳以上なら免許不要で乗れるようになったことから、新たな移動手段として注目を集めています。

しかし、電動キックボードに乗る際には保険の加入が重要なポイントになります。

この記事では、電動キックボードに必要な保険について詳しく解説し、購入を検討している方が安心して利用できるようサポートします。

電動キックボードと保険の基本知識

電動キックボードは手軽な移動手段ですが、道路交通法上では「車両」として扱われます。

そのため、自転車とは違い、保険に関しても自動車やバイクと同様の考え方が適用されます。

電動キックボードに関する保険は大きく分けて「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があり、それぞれ役割が異なります。

自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれ、公道を走行するすべての自動車(電動キックボードを含む)に加入が義務付けられています。

一方、任意保険はその名の通り任意で加入するもので、自賠責保険ではカバーできない部分を補償する役割を持っています。

電動キックボードを購入して公道で利用する場合、まず必ず自賠責保険に加入する必要があります。

加入せずに公道を走行すると、法律違反となり罰則の対象になる可能性があるので注意が必要です。

自賠責保険は必須!加入方法と料金

自賠責保険は電動キックボードに乗る上で必ず加入しなければならない強制保険です。

その基本的な役割や具体的な補償内容を知ることで、なぜ追加の任意保険が必要になるのかも理解できるようになります。

以下では、自賠責保険の基本的な仕組みと限度額について解説します。

自賠責保険の役割と補償内容

自賠責保険は、交通事故による被害者を救済するための保険です。

電動キックボードを運転中に他人を死亡させたり、ケガをさせたりした場合の対人賠償事故のみを補償します。

つまり、自分自身のケガや物を壊してしまった場合の補償はありません。

自賠責保険の補償限度額は以下の通りです:

  • 死亡の場合:最高3,000万円
  • 後遺障害の場合:最高4,000万円
  • 傷害の場合:最高120万円

これらの補償限度額を超える賠償責任や対物事故(他人の車や物を壊した場合)の補償は含まれていないため、より手厚い補償を望む場合は任意保険の加入も検討する必要があります。

電動キックボードの自賠責保険料については、2024年に大きな変更がありました。

それまでは一般の原付バイクと同じ保険料を適用されていましたが、電動キックボードの特性を考慮した新たな区分が設けられました。

この変更は購入を検討している方にとって朗報といえるでしょう。

2024年4月からの変更点:特定小型原付の保険料区分新設

2024年4月から、特定小型原動機付自転車(特定小型原付)の保険料区分が新設されました。

これにより、それまで一般の原付バイクと同じ保険料だった電動キックボードの自賠責保険料が安くなりました。

特定小型原付の自賠責保険料(2024年4月1日以降)は、保険期間によって以下のように設定されています:

保険期間特定小型原付の保険料従来の原付保険料差額
1年6,940円7,070円-130円
2年9,580円10,060円-480円
3年11,850円12,700円-850円
4年14,120円15,340円-1,220円
5年16,390円17,980円-1,590円

※地域によって若干の差があります。上記は沖縄県以外の料金です。

これまで一般原付の保険料で契約していた場合、契約条件によっては保険料の一部が返還される可能性があります。

具体的には、次の条件をすべて満たす契約が対象となります:

  1. 保険始期が2024年3月以前で、かつ保険終期が2024年4月以降の契約
  2. 原動機付自転車として契約している
  3. 標識交付証明書、型式認定番号標または性能等確認済シールなどにより、「特定小型原動機付自転車」であることが確認できる契約

返還額は契約期間等に応じて異なりますが、例えば2023年7月1日始期の2年契約では320円程度が返還されます。

自賠責保険への加入は複雑な手続きではありませんが、いくつかの重要なポイントがあります。

特に初めて電動キックボードを購入する方は、加入方法や必要書類をあらかじめ確認しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。

以下では、具体的な加入方法や最近の電子化対応についても解説します。

自賠責保険の加入方法

電動キックボードの自賠責保険は、以下の場所で加入することができます:

  1. 保険代理店や保険会社の営業所
  2. バイクや車の販売店、ディーラー
  3. カー用品店、修理工場など
  4. コンビニエンスストア(マルチコピー機を利用)
  5. インターネット(オンライン申込)

加入手続きは比較的簡単で、必要な書類と保険料を用意すれば短時間で済みます。

ただし、ナンバー登録後でないと自賠責保険への加入手続きはできないため、まずは役所でナンバープレートを取得する必要があります。

なお、2023年6月1日からは、電動キックボードなど収納スペースが限られる車両については、自賠責保険証明書の電子保管が認められるようになりました。

紙の証明書をスマートフォンのカメラで撮影し、画像として保存・携行することが可能です。

任意保険で補償を強化する

自賠責保険は法的な最低限の補償を提供するものですが、実際の事故では十分な保障とはならないケースがほとんどです。

任意保険の重要性を理解するためには、自賠責保険の限界と実際の事故で発生しうるリスクを知ることが大切です。

以下では、自賠責保険だけでは不十分である具体的な理由を説明します。

自賠責保険だけでは足りない理由

自賠責保険は最低限の補償のみを提供する強制保険です。

実際の事故では、自賠責保険の補償範囲や限度額では不十分な場合が多くあります。例えば:

  • 対人事故での賠償金が自賠責保険の限度額(3,000万円など)を超える場合
  • 対物事故(他人の車や物を壊した場合)の賠償
  • 自分自身のケガや死亡・後遺障害
  • 示談交渉サービス

これらは自賠責保険ではカバーされないため、より手厚い補償を望む場合は任意保険への加入も検討する必要があります。

電動キックボード向けの任意保険はいくつかの種類があり、それぞれ特徴や適用条件が異なります。

どのタイプの保険が自分に最適かを判断するためには、それぞれの保険の特徴を理解することが重要です。

既に自動車保険に加入している方は、特に注目すべき選択肢もあります。以下では、電動キックボードに適用できる任意保険の主な種類を紹介します。

電動キックボードの任意保険の種類

電動キックボード向けの任意保険は、主に以下の3つの形態があります:

  1. 原付バイク用の任意保険: 電動キックボードは法律上「原動機付自転車」として扱われるため、原付バイク用の任意保険で対応できます。
  2. 自動車保険のファミリーバイク特約: 自動車保険に加入している場合、ファミリーバイク特約を付帯することで電動キックボードも補償対象にできます。新たにバイク保険に加入しなくても、特約で対応可能です。
  3. 電動キックボード専用の任意保険: 2024年現在、三井住友海上などから電動キックボード専用の任意保険が提供されています。

任意保険は様々な補償内容を組み合わせて構成されています。

それぞれの補償がどのような場面で役立つのかを理解することで、自分に必要な保障を過不足なく選ぶことができます。

特に電動キックボードは自転車よりもスピードが出る一方で安定性に欠ける面があるため、適切な補償選びが重要です。

以下では、電動キックボード向け任意保険の主な補償内容について解説します。

任意保険の主な補償内容

電動キックボード向け任意保険の主な補償内容は以下の通りです:

  • 対人賠償保険: 自賠責保険の限度額を超える対人賠償責任を補償します。無制限で設定されることが一般的です。
  • 対物賠償保険: 他人の車や物を壊してしまった場合の賠償責任を補償します。
  • 人身傷害保険/搭乗者傷害保険: 自分自身がケガをした場合の治療費や休業損害などを補償します。
  • その他の特約: 弁護士費用特約、他車運転特約など、状況に応じた補償を追加できます。

任意保険の保険料は様々な要素によって変動します。予算計画を立てる上で、大まかな保険料の目安を知っておくことは重要です。

また、保険料を決定する要因を理解することで、自分のケースではどの程度の費用が必要になるかも予測できるようになります。

以下では、電動キックボード向け任意保険の保険料の目安と影響する要素について説明します。

任意保険の保険料の目安

電動キックボード向け任意保険の保険料は、年間1万円~3万円程度が一般的です。

ただし、年齢や使用状況、選択する補償内容によって大きく変わります。

特に初めて加入する場合は6等級からのスタートとなるため、保険料が高めになる傾向があります。

自動車保険のファミリーバイク特約を利用すれば、年間数千円程度の追加保険料で対応できる場合もあります。

電動キックボード保険の選び方

電動キックボードを選ぶ際と同様に、保険選びも「一人ひとりの使い方に合わせる」ことが大切です。

毎日の通勤に使うのか、週末の趣味として使うのかなど、利用の仕方によって最適な保険は異なります。

また、すでに自動車保険に加入している方は、特に注目すべき選択肢もあります。

以下では、電動キックボードの利用頻度や目的に応じた保険の選び方を紹介します。

利用頻度に応じた保険選び

電動キックボードの利用頻度や目的によって、最適な保険は異なります。

  • 日常的に通勤・通学で使用する場合: 自賠責保険に加えて、対人・対物賠償が無制限の任意保険への加入が望ましいです。人身傷害保険も検討しましょう。
  • 週末の趣味や買い物程度の使用の場合: 自賠責保険は必須ですが、任意保険は基本的な補償内容で十分かもしれません。
  • 既に自動車保険に加入している場合: ファミリーバイク特約の追加が最もコストパフォーマンスに優れる選択肢となることが多いです。

電動キックボードは特定小型原付区分の場合、16歳以上であれば免許不要で乗ることができます。このことは保険を選ぶ際にも重要なポイントとなります。

特に家族で共有する可能性がある場合は、誰が乗るかによって保険の条件が変わることがあるためです。

以下では、電動キックボードの保険選びで年齢や家族構成に関して注意すべきポイントを解説します。

年齢や家族構成による注意点

電動キックボードの任意保険を選ぶ際は、年齢や家族構成にも注意が必要です。

  • 運転者年齢条件: 任意保険では、運転者の年齢によって保険料が変わることがあります。電動キックボードを運転する同居の家族の中で、最も若い年齢の方を基準に設定する必要があります。
  • 16歳以上なら誰でも乗れる点に注意: 特定小型原付の電動キックボードは、16歳以上であれば免許不要で乗ることができます。そのため、想定していない家族が乗る可能性も考慮して保険を選ぶことが重要です。

レンタル・シェアリングサービスの保険

電動キックボードを個人で購入せず、LUUPなどのシェアリングサービスを利用する場合も、保険について知っておくべきことがあります。

シェアリングサービスの電動キックボードは、事業者が自賠責保険と任意保険の両方に加入しており、その保険料はレンタル料金に含まれています。

そのため、利用者が別途保険に加入する必要はありません。

例えばLUUPでは、死亡・後遺障害に対しては最高500万円、入院は1日あたり7,500円、通院は1日あたり3,500円が支払われる補償となっています。

また、賠償責任に関する補償もあるため、ある程度の安心感があります。

ただし、補償内容はサービスによって異なるため、利用前に確認することをおすすめします。

保険加入時の注意点とQ&A

電動キックボードの保険に関しては、多くの方が同じような疑問を持っています。

ここでは、実際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

これらの情報は、保険選びの際の参考になるだけでなく、電動キックボードを安全に利用するための基本知識としても役立ちます。

以下では、電動キックボードの保険に関する代表的な質問と答えを紹介します。

よくある質問

Q: 電動キックボードに乗る場合、保険は必須ですか?

A: 自賠責保険は法律で加入が義務付けられているため必須です。任意保険は義務ではありませんが、事故時のリスクを考えると加入をおすすめします。

Q: 個人賠償責任保険で電動キックボードの事故もカバーできますか?

A: 一般的に、個人賠償責任保険の約款には「自動車、自動二輪車(人力であるものを除く)の所有、使用または管理に起因する損害賠償責任」は補償対象外とされています。そのため、電動キックボードの事故は個人賠償責任保険ではカバーできないケースが多いです。

Q: 電動キックボードの保険料を少しでも安くする方法はありますか?

A: 自賠責保険は長期契約(3年や5年)にすると、1年あたりの保険料が安くなります。任意保険は、既に自動車保険に加入している場合、ファミリーバイク特約を追加する方法が一般的に最も安くなります。

実際に電動キックボードの保険に加入する際には、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。特に2024年4月からの保険料区分の新設など、最新の情報を踏まえた上で手続きを進めることが大切です。ここでは、保険加入時に特に注意すべきチェックポイントをまとめました。これらの点に気を付けることで、適切な保険に加入し、安心して電動キックボードを利用することができます。

保険加入時のチェックポイント

電動キックボードの保険に加入する際は、以下のポイントをチェックしましょう:

  1. 車両区分の確認: 特定小型原付に該当するかどうかを確認しましょう。該当する場合は2024年4月以降、専用の自賠責保険料が適用されます。
  2. 補償内容の確認: 任意保険に加入する場合、対人・対物賠償だけでなく、自分自身のケガをカバーする補償も検討しましょう。
  3. 特約の確認: 自動車保険のファミリーバイク特約を利用する場合、電動キックボードが補償対象となっているか確認しましょう。
  4. 更新時期の管理: 自賠責保険は期限が切れると無保険状態になるため、更新時期の管理が重要です。ナンバープレートに貼られたステッカーで確認できます。

安心・安全な電動キックボードライフのために

電動キックボードは環境に優しく、手軽な移動手段として今後さらに普及が進むことが予想されます。

しかし、事故のリスクはゼロではなく、万が一の事故に備えて適切な保険に加入することが重要です。

自賠責保険は法律で加入が義務付けられているため必ず加入し、個人の利用状況や予算に応じて任意保険も検討しましょう。

特に高額な賠償責任が発生する可能性がある対人・対物事故に備え、十分な補償を備えておくことで、安心して電動キックボードを楽しむことができます。

保険は「払うだけ損」と考えがちですが、事故が起きてから後悔しないためにも、適切な保険への加入を検討してください。

電動キックボードを購入する際は、販売店に保険についても相談してみるとよいでしょう。

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