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実測比較!電動キックボードは本当に何キロ走れる?徹底解説

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電動キックボードを購入する際、多くの人が気になるのが「一回の充電で何キロ走れるのか」という点ではないでしょうか。

メーカーの公式サイトやカタログには「最大走行距離30km」「航続距離40km」などの数字が記載されていますが、実際の使用では大きく異なることも珍しくありません。

この記事では、電動キックボードの走行距離に関する正しい知識から、実際の使用状況での目安、さらにはより長く走るためのコツまで徹底解説します。

カタログ値と実際の走行距離の違い:知っておくべき真実

電動キックボードのカタログやメーカーサイトに記載されている「最大走行距離」は、あくまでも理想的な条件下でのテスト結果です。

これらのテストは一般的に、平坦な路面、無風状態、最適な気温(20〜25℃程度)、軽量のライダー(60〜70kg程度)、一定の低〜中速度での走行という条件で行われています。

このような理想的な条件と、実際の日常使用での条件には大きな隔たりがあります。

実際の使用では、さまざまな要因によって走行距離は変動します。

一般的には、カタログに記載された最大走行距離の約60〜80%程度が、日常使用での現実的な期待値と考えられています。

例えば、カタログ値で30kmと記載されているモデルの場合、実際の使用では18〜24km程度の走行が可能と考えておくのが無難です。

ただし、これも使用条件によって大きく変動することを理解しておく必要があります。

特に坂道の多い地域や、ライダーの体重が重い場合、最高速度での連続走行などの条件では、さらに短くなる可能性があります。

電動キックボードの購入を検討する際は、この「カタログ値と実測値の乖離」を念頭に置いた上で、自分の使用環境に合わせた余裕のあるモデル選びが重要です。

「カタログ値×0.7」を実用走行距離の目安として考えておくと、現実的な期待が持てるでしょう。

走行距離に影響する5つの主要因子

電動キックボードの実際の走行距離は、様々な要因によって左右されます。

ここでは、特に影響の大きい5つの要因について詳しく解説します。

1. ライダーの体重と荷物

ライダーの体重は、走行距離に最も大きな影響を与える要因の一つです。

物理的に考えれば、より重い重量を動かすためには、より多くのエネルギーが必要になります。

一般的に、ライダーの体重が10kg増えるごとに、走行距離は約5〜10%減少するとされています。

例えば、カタログでの公称値が測定された条件(ライダー体重70kg)と比較して、90kgのライダーの場合、走行距離は約10〜20%短くなる可能性があります。

さらに、バックパックや買い物袋など、追加の積載物の重量も同様に影響します。

逆に言えば、軽量なライダーの場合は、カタログ値よりも長い距離を走行できる可能性もあります。

体重50kg程度の軽量なライダーであれば、カタログ値に近い、あるいはそれを上回る走行距離を実現できることもあるでしょう。

2. 地形と路面状況

走行する地形、特に坂道の有無は、走行距離に大きな影響を与えます。

上り坂ではモーターに大きな負荷がかかるため、バッテリーの消費が急速に増加します。

例えば、10度程度の上り坂が含まれるルートでは、平坦なルートと比較して走行距離が30〜40%も減少することがあります。

また、路面の状態も重要な要素です。滑らかなアスファルトと比べて、砂利道や未舗装の道路、舗装状態の悪い道路では、走行抵抗が増加し、エネルギー消費が増えます。

さらに、濡れた路面や雪道なども走行効率を低下させる要因となります。

計画的な使用のためには、普段の走行ルートの地形を考慮した上で、余裕のある走行距離を持つモデルを選ぶことが重要です。

特に坂道の多い地域にお住まいの方は、カタログ値よりも大幅に余裕を持ったモデル選びをお勧めします。

3. 速度と運転スタイル

走行速度は、電力消費量に直接的な影響を与えます。物理法則上、空気抵抗は速度の二乗に比例して増加するため、高速での走行は電力消費を大幅に増加させます。

一般的に、最高速度に近い速度で走行すると、中速度での走行と比べて航続距離が30〜40%も短くなることがあります。

また、頻繁な発進と停止を繰り返す運転スタイルも、バッテリー消費を増加させる要因です。

信号が多い都市部での走行は、郊外の連続走行よりもバッテリーを多く消費します。

これは、停止状態から加速する際に特に多くのエネルギーを必要とするためです。

最大限の走行距離を得るためには、中速(時速15〜20km程度)での一定速度走行を心がけ、急加速を避けることが効果的です。

多くの電動キックボードには、エコモードや低速モードが搭載されており、これらを活用することで走行距離を延ばすことができます。

4. 天候と気温

気温は、バッテリーの性能に大きな影響を与えます。リチウムイオンバッテリーは、低温環境で性能が低下する特性があります。

一般的に、気温が5℃を下回ると、バッテリーの容量と出力が顕著に低下し始めます。

冬場の寒い時期(0〜5℃程度)では、夏場の最適温度(20〜25℃)と比べて、走行距離が15〜30%程度減少することがあります。

逆に、極端な高温(35℃以上)もバッテリーの効率を低下させる可能性があります。

また、風の状況も重要な要素です。向かい風は走行抵抗を増加させ、走行距離を減少させる要因となります。

強い向かい風の中では、無風時と比べて走行距離が20〜30%減少することもあります。

季節による走行距離の変動を考慮し、特に寒い季節には余裕を持った充電状態で出発することをお勧めします。

5. バッテリーの状態と経年劣化

どんなに高品質なバッテリーでも、使用とともに徐々に劣化します。

一般的に、リチウムイオンバッテリーは約300〜500回の充放電サイクル後に、初期容量の70〜80%程度まで低下するとされています。

例えば、購入時には30kmの走行距離があったモデルでも、1〜2年の使用後には21〜24km程度まで走行距離が減少する可能性があります。

この劣化速度は、使用頻度、充電習慣、保管環境などによっても変わってきます。

バッテリーの寿命を延ばし、走行距離の低下を最小限に抑えるためには、適切な充電習慣(20〜80%の範囲での充電)や、極端な高温環境での保管を避けるなどの対策が効果的です。

また、長期間使用しない場合は、約50%程度充電した状態で保管することが推奨されています。

用途別:必要な走行距離の目安

電動キックボードの使用目的によって、必要とされる走行距離は大きく異なります。

ここでは、代表的な使用シーンごとに、必要な走行距離の目安を示します。

通勤・通学(駅からのラストワンマイル)

最寄り駅から職場や学校までの短距離移動、いわゆる「ラストワンマイル」の用途では、比較的短い走行距離で十分です。

  • 典型的な距離: 片道1〜3km程度(往復で2〜6km)
  • 推奨カタログ値: 15km以上
  • 利用例: 駅から職場まで1.5km、往復で3km。余裕を見て、カタログ値で15km程度のモデルがあれば十分です。

この用途では、軽量でコンパクトなモデルが使いやすく、バッテリー容量は比較的小さくても実用的です。

ただし、充電が毎日できない可能性も考慮して、2〜3日分の使用に耐えられる容量があると安心です。

近距離通勤(自宅から職場まで直接)

自宅から職場まで直接電動キックボードで通勤する場合は、より長い走行距離が必要になります。

  • 典型的な距離: 片道5〜8km程度(往復で10〜16km)
  • 推奨カタログ値: 30km以上
  • 利用例: 自宅から職場まで6km、往復で12km。バッテリー劣化や悪条件を考慮して、カタログ値で30km以上のモデルが望ましいでしょう。

この用途では、バッテリー容量だけでなく、長時間乗っても疲れにくい乗り心地や、安定性の高いモデルを選ぶことも重要です。

また、職場で充電できる環境があるかどうかも判断材料になります。

レジャー・観光用

週末のレジャーや観光地での利用を想定する場合は、より長い走行距離が必要になることが多いです。

  • 典型的な距離: 15〜30km程度
  • 推奨カタログ値: 40km以上
  • 利用例: 観光地を一日かけて回る、河川敷のサイクリングロードを往復するなど。長時間の使用でも電池切れの心配がないよう、十分な余裕を持ったモデルを選びましょう。

この用途では、バッテリー容量に加えて、乗り心地の良さや安定性も重要な要素になります。

また、不慣れな道や坂道が多い観光地では、余裕のあるモーターパワーも必要です。

モデル別走行距離比較:価格帯別の実力

価格帯によって、電動キックボードの性能、特に走行距離には大きな違いがあります。

ここでは、価格帯別に一般的な走行距離の目安を紹介します。

エントリークラス(5〜8万円程度)

この価格帯のモデルは、基本的な機能に絞り、コストパフォーマンスを重視した設計になっています。

  • カタログ値の走行距離: 15〜25km程度
  • 実測値の目安: 10〜18km程度
  • バッテリー容量: 6〜8Ah(約220〜300Wh)程度
  • モーター出力: 250〜350W程度
  • 特徴: 軽量で扱いやすいモデルが多いですが、バッテリー容量やモーターパワーは必要最小限。駅からのラストワンマイルや短距離移動に適しています。

この価格帯では、バッテリー容量とモーターパワーのバランスが取れたモデルを選ぶことが重要です。

特に坂道の多い地域では、モーターパワーが不足しがちなので注意が必要です。

ミドルクラス(8〜15万円程度)

ミドルクラスでは、バッテリー容量や走行性能がより充実し、日常使用での実用性が高まります。

  • カタログ値の走行距離: 25〜40km程度
  • 実測値の目安: 18〜30km程度
  • バッテリー容量: 10〜13Ah(約360〜470Wh)程度
  • モーター出力: 350〜500W程度
  • 特徴: 実用的な走行距離と適度なパワーを兼ね備え、通勤や日常使用に適しています。サスペンションやブレーキ性能も向上し、乗り心地や安全性が高まります。

この価格帯では、バッテリー容量だけでなく、全体的な品質やメーカーのサポート体制なども重要な選択基準になります。

長期間使用することを考えると、信頼性の高いブランドを選ぶことがお勧めです。

ハイエンドクラス(15万円以上)

最高級モデルでは、大容量バッテリーと高性能パーツにより、優れた走行距離と快適性を実現しています。

  • カタログ値の走行距離: 40〜70km程度
  • 実測値の目安: 30〜55km程度
  • バッテリー容量: 15〜20Ah(約540〜720Wh)以上
  • モーター出力: 500〜1000W程度
  • 特徴: 長距離移動にも対応できる大容量バッテリーと、高出力モーターを搭載。高品質なサスペンションやブレーキシステムにより、快適で安全な走行が可能です。

この価格帯では、単に走行距離だけでなく、総合的な品質や高級感、先進的な機能(アプリ連携、セキュリティ機能など)も含めた選択が重要です。

長期間使用することを考えると、コストパフォーマンスの高い選択と言えるでしょう。

走行距離を伸ばすための実践的なテクニック

電動キックボードの走行距離を最大限に伸ばすためには、いくつかの実践的なテクニックがあります。

これらを活用することで、同じモデルでもより長く走行することが可能になります。

1. 効率的な速度と加速

走行距離を最大化するためには、最適な速度での走行が重要です。多くの電動キックボードは、中速域(時速15〜20km程度)で最も効率良く走行できるように設計されています。

最高速度での連続走行は避け、可能な限り一定の中速度を維持することが走行距離を伸ばすコツです。

また、加速時のエネルギー消費は特に大きいため、緩やかな加速を心がけましょう。

エコモードや低速モードが搭載されているモデルでは、これらのモードを活用することで、走行距離を10〜20%程度延ばせる可能性があります。

2. 体重移動を活用したキックアシスト

長距離走行では、時折モーター走行とキック走行(人力での走行)を併用する「キックアシスト」技術が効果的です。

特に平坦な道路や緩やかな下り坂では、時々キックすることでモーターの負担を減らし、バッテリー消費を抑えることができます。

この方法は、完全なモーター走行と比べて、10〜15%程度走行距離を延ばせることがあります。

また、適度な運動にもなり、長時間の乗車でも疲れにくくなるという副次的な効果もあります。

3. ルート選択の最適化

事前にルートを計画することで、効率的な走行が可能になります。

可能であれば、以下のポイントを考慮したルート選びが効果的です:

  • 急な坂道を避け、緩やかなルートを選ぶ
  • 信号の少ないルートを優先する(頻繁な発進・停止を減らす)
  • 風向きを考慮し、強い向かい風を避ける
  • 舗装状態の良い道路を選ぶ

特に都市部では、最短ルートよりも、エネルギー効率の良いルートを選ぶことで、同じバッテリー容量でより長い距離を走行できる可能性があります。

4. 定期的なメンテナンス

適切なメンテナンスは、走行効率を維持するために重要です:

  • タイヤ空気圧の管理:エアタイヤの場合、適正な空気圧(通常3.0〜4.5気圧程度)を維持することで、転がり抵抗を減らし、走行距離を伸ばすことができます。
  • ベアリングの潤滑:ホイールベアリングなどの回転部分を定期的に注油することで、機械的な抵抗を減らせます。
  • ブレーキの調整:ブレーキパッドとディスクの適切な隙間を維持することで、不要な抵抗を防げます。
  • 電気系統の確認:コネクターの接触不良やコントローラーの問題も、エネルギー効率に影響することがあります。

これらのメンテナンスを定期的に行うことで、走行効率の低下を防ぎ、最大限の走行距離を維持することができます。

あなたに必要な走行距離を見極めるポイント

電動キックボードの走行距離は、単なる数字以上の意味を持ちます。

最後に、自分に必要な走行距離を見極めるためのポイントをまとめておきましょう。

  1. 実際の使用パターンを明確にする
    • 典型的な使用距離(片道と往復)を実際に測定する
    • 毎日の使用か、週末のみの使用かを考慮する
    • 充電できる頻度と場所を確認する
  2. カタログ値から実測値への換算
    • カタログ値の約60〜80%を実際の走行距離と見積もる
    • 使用条件(体重、地形など)による調整を行う
    • バッテリー劣化(年間約10〜20%)も考慮する
  3. 余裕を持った選択
    • 必要最小限の走行距離よりも、20〜30%程度余裕のあるモデルを選ぶ
    • 将来的な使用パターンの変化も考慮する
    • バッテリー交換の可能性とコストも検討する

電動キックボードは、適切な走行距離を持つモデルを選ぶことで、日々の移動をより快適で便利なものに変えてくれます。

この記事が、あなたに最適な電動キックボード選びの一助となれば幸いです。

電動キックボードの走行距離は、単なるスペック表の一項目ではなく、実際の使用満足度に直結する重要な要素です。

カタログ値と実際の差を理解し、自分の使用パターンに合わせた適切なモデル選びをすることで、「バッテリーが持つか心配」というストレスから解放された、快適な電動キックボードライフを実現してください。

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