いよいよ本格解禁!電動キックボードの公道走行はいつから?最新ルールを完全解説
2025.04.28
2025.04.28
電動キックボードの購入を検討する際、最も気になるポイントの一つが「どれくらいのスピードが出るのか」ではないでしょうか。
カタログやレビューでは「最高時速25km」「時速35kmの高速モデル」など、様々な数字が踊っています。
しかし、スピードに関する正しい知識がなければ、法律違反や安全上のリスクを招きかねません。
この記事では、電動キックボードの速度に関する重要な情報を徹底解説し、あなたに最適な一台選びをサポートします。
電動キックボードは、モデルによって大きく性能が異なります。
市場に出回っている電動キックボードの最高速度は、一般的に時速15km〜45km程度まで幅広く存在します。海外製の高性能モデルでは、時速60kmを超えるものもあるほどです。
しかし、日本で電動キックボードを使用する際には、法律上の速度制限が非常に重要になってきます。
2023年7月に施行された改正道路交通法により、電動キックボードは大きく2つの区分に分けられるようになりました。
ひとつは「特定小型原動機付自転車」と呼ばれる区分で、最高速度が時速20km以下に制限されています。
この区分に該当するモデルであれば、運転免許不要で16歳以上の人なら誰でも公道を走行することができます。
一方、最高速度が時速20kmを超える電動キックボードは、従来通り「原動機付自転車(原付)」として扱われ、運転には原付免許(AT限定可)が必要です。
さらに、ナンバープレートの取得や自賠責保険への加入も義務となります。
つまり、「どれだけ速く走れるか」という観点だけでなく、「免許なしで乗れるかどうか」という実用面での大きな分かれ目が、この時速20kmという速度になるのです。
購入を検討する際は、この点を十分に意識することが重要です。
速度性能から見た電動キックボードの種類と、それぞれの特徴を理解しましょう。あなたの使用目的や条件に最適なタイプはどれでしょうか。
これらのモデルは、特定小型原動機付自転車として認定されることを前提に設計されているため、最高速度は時速20km以下に抑えられています。免許不要で気軽に乗れることが最大のメリットです。
低速モデルは、比較的平坦な道路での使用や、初心者、短距離移動を想定したユーザーに向いています。価格帯も比較的手頃なことが多く、電動キックボード入門用としておすすめです。
ただし、坂道や向かい風などの条件下では、パワー不足を感じる場合もあります。また、道路状況によっては自動車や自転車の流れに乗りづらいこともあるため、使用環境を考慮した選択が必要です。
これらのモデルは、原付として扱われるため、原付免許が必要となります。しかし、その分、低速モデルより余裕のある走行が可能です。特に通勤・通学など日常的に使用する場合や、坂道の多いエリアでの使用には、このクラスのパワーがあると安心です。
中速モデルは、バッテリー容量や全体的な作りもしっかりしているものが多く、日常的な使用に適しています。また、軽量なものも多く、持ち運びのしやすさと走行性能のバランスが取れています。
ただし、日本国内で販売されている多くの中速モデルは、最高速度を時速20km以下に制限する機能(スピードリミッター)を搭載しており、ユーザーが設定変更できるようになっているケースもあります。
法的には、公道での使用時には適切な区分に応じた対応(特定小型原動機付自転車として使うなら時速20km以下、原付として使うなら免許や登録など)が必要となります。
これらは高性能モデルで、特にモーターパワーが大きく、バッテリー容量も充実しています。坂道や荒れた路面でも余裕をもって走行できる性能を持っています。
ただし、日本の公道では制限速度を守って走行する必要があります。
高速モデルは、より頑丈なフレームやブレーキシステム、大径タイヤなど、安全面での機能も充実している傾向があります。
長距離移動や日常的な使用において、安定した走行を求めるユーザーに向いています。
ただし、重量が増加する傾向があるため、持ち運びのしやすさは低下します。
また、価格帯も高くなるため、投資に見合った使用頻度があるか検討が必要です。
電動キックボードを選ぶ際、「速ければ速いほど良い」と考えがちですが、実際には速度と安全性のバランスが非常に重要です。
では、どのような要素が適切な速度選びに影響するのでしょうか。
使用する環境によって、適切な速度は大きく変わります。例えば、混雑した都市部では、低速でも十分に移動効率が良い場合があります。
一方、郊外の開けた道路では、ある程度のスピードがあった方が快適に移動できることもあります。
また、路面の状況も重要な要素です。舗装状態の良い道路なら比較的高速での走行も安全ですが、凹凸の多い道路や砂利道などでは、低速での走行が安全です。
特に日本の道路は欧米に比べて舗装状態が不均一な場合が多いため、この点は要注意です。
初心者の場合、まずは低速から始めて徐々に速度に慣れていくことが重要です。
電動キックボードは立ち乗りのため、高速での走行には十分なバランス感覚と反射神経が求められます。
特に、急な障害物への対応や緊急時のブレーキング技術は、経験を積むことでしか身につきません。
初めて電動キックボードを購入する方は、操作に慣れるまでは控えめな速度設定のモデルを選ぶことをお勧めします。
ヘルメットやプロテクターなどの安全装備は、速度が上がるほどその重要性が増します。
低速でも転倒のリスクはありますが、高速での転倒は怪我の程度が大きくなる可能性が高まります。
特に時速20kmを超える速度で走行する場合は、フルフェイスヘルメットや膝・肘のプロテクターなど、十分な安全装備の着用を強くお勧めします。
安全装備への投資を惜しまない姿勢が、長く安全に電動キックボードを楽しむ秘訣です。
電動キックボードの実際の走行速度は、単にカタログスペックの最高速度だけでなく、様々な技術的要素に影響されます。
これらを理解することで、より適切なモデル選びができるようになります。
モーターの出力(ワット数)は、電動キックボードの加速性能と最高速度に大きく影響します。
一般的に250W〜350Wのモーターであれば、平坦な道路での走行には十分ですが、坂道や重い荷物を積載する場合には500W以上のモーターパワーがあると安心です。
また、トルク(回転力)も重要な要素です。
同じワット数でも、トルクが大きいモデルは坂道や発進時の加速がスムーズになります。
ただし、トルクが大きすぎると、アクセル操作に慣れるまで急発進しやすくなるため、初心者は注意が必要です。
バッテリー性能は、持続的な高速走行に影響します。バッテリー容量が大きいモデルほど、高速走行を長時間維持できます。
また、バッテリーの種類(リチウムイオン、LiFePOなど)によっても、出力特性が異なります。
高速走行は電力消費が大きいため、カタログに記載されている航続距離よりも実際の走行可能距離は短くなる傾向があります。
特に頻繁に最高速度で走行する予定がある場合は、バッテリー容量に余裕のあるモデルを選ぶと良いでしょう。
タイヤサイズも走行速度と安定性に影響します。
一般的に、大径のタイヤほど高速走行時の安定性が増します。
8インチ以下の小径タイヤは機動性に優れますが、高速での安定性は低下する傾向があります。
10インチ以上の大径タイヤは、高速走行時の安定感が増し、路面からの衝撃も吸収しやすくなります。
また、タイヤのタイプ(エアタイヤ、ソリッドタイヤ、ハニカムタイヤなど)によっても走行感覚が変わります。
一般的に、エアタイヤは高速走行時の乗り心地が良く、グリップ力も高いですが、パンクのリスクがあります。
ソリッドタイヤはメンテナンス性に優れますが、高速での衝撃吸収性に劣ります。
実際に電動キックボードを使用しているユーザーの声を参考に、日常使用における適切な速度について考えてみましょう。
都市部での通勤・通学では、時速15km〜20km程度の速度が最も実用的だという声が多いです。
この速度帯は、歩行者や自転車との共存がしやすく、また信号待ちの多い都市部では、これ以上の速度はあまり意味をなさないことが多いようです。
「最初は速度に物足りなさを感じましたが、混雑した道路では時速15kmでも十分早く、むしろ安全に走れる速度だと実感しています」(30代・会社員)
「時速20kmあれば、5km圏内の通勤なら20分弱で到着できます。
これ以上速くても、信号待ちなどを考えるとあまり時間短縮にならない」(20代・学生)
一方、郊外や比較的長距離を移動する場合は、時速20kmを超える速度の方が効率的という意見もあります。
特に信号の少ない直線道路や自転車道などでは、ある程度のスピードがあった方が快適に移動できる場合があります。
「休日の河川敷サイクリングロードでは、時速25km程度で走ると風を切る爽快感があり、サイクリストたちとも同じぐらいのペースで走れて楽しい」(40代・自営業)
「郊外での使用が多いので、原付免許を取得して時速30kmのモデルを使っています。
長距離移動では、この速度があると移動時間が大幅に短縮できます」(30代・フリーランス)
ただし、速度が上がるほど安全への配慮も重要になります。高速モデルのユーザーからは、「速度が出せるからといって、常に最高速度で走るわけではない。
状況に応じて15〜25km/hの間で速度を調整している」という声も多く聞かれます。
電動キックボードの速度を安全に楽しむために、以下のポイントに注意しましょう。
高速走行時は、特に正しい姿勢が重要です。基本姿勢は、膝を軽く曲げ、上半身をやや前傾させること。
両足は肩幅程度に開き、前足に少し多めに体重をかけると安定します。
この姿勢により、路面の凹凸や急な障害物に対応しやすくなります。
また、高速走行中の方向転換は、体重移動を使った「カービング」と呼ばれる技術が効果的です。
ハンドルだけでなく、体全体を使って曲がることで、安定した旋回が可能になります。
速度が上がるほど、制動距離は長くなります。高速走行する場合は、十分な制動距離を確保できるよう、前方の状況を常に確認することが大切です。
また、急ブレーキは転倒のリスクがあるため、可能な限り早めに穏やかなブレーキングを心がけましょう。
多くの電動キックボードは、ハンドルのブレーキレバーと回生ブレーキ(アクセルを離した時に発生する軽いブレーキ力)の組み合わせになっています。
回生ブレーキで速度を落としてから、必要に応じてメインブレーキを使うという2段階のブレーキングが安全です。
速度を楽しむためには、それに見合った安全装備が不可欠です。
特に頭部を守るヘルメットは必須アイテムです。
また、膝・肘のプロテクターやグローブなども、転倒時の怪我を軽減する効果があります。
さらに、高速走行を安全に楽しむためには、定期的なメンテナンスが重要です。
特にブレーキシステム、タイヤの空気圧(エアタイヤの場合)、各部の締め付け具合などは、走行前に毎回チェックする習慣をつけましょう。
電動キックボードの速度は、法規制、安全性、実用性など様々な観点から考慮すべき重要な要素です。
特に日本では、時速20kmという法律上の区分が大きな意味を持つことを忘れないようにしましょう。
初心者の方や、免許取得の手間を避けたい方には、特定小型原動機付自転車として認定された時速20km以下のモデルがおすすめです。
日常的な使用で十分な性能を持ちながら、法的なハードルも低いためです。
一方、すでに原付免許をお持ちの方や、より高いパフォーマンスを求める方には、時速20kmを超えるモデルも選択肢となります。
ただし、ナンバー取得や保険加入などの手続きが必要になることを理解した上で検討しましょう。
最終的には、あなたの使用環境や目的、技術レベルに合わせて最適なモデルを選ぶことが大切です。
店舗での試乗や、電動キックボードのシェアリングサービスなどで実際に体験してみることも、適切な選択の助けになるでしょう。
速さを楽しみながらも、常に安全運転を心がけ、周囲への配慮を忘れずに。そうすることで、電動キックボードがもたらす新しいモビリティライフを最大限に楽しむことができるでしょう。