いよいよ本格解禁!電動キックボードの公道走行はいつから?最新ルールを完全解説
2025.04.28
2025.04.24
近年、環境への配慮や燃料費の高騰から、電動モビリティへの注目が高まっています。その中でも2023年7月に新設された「特定小型原付」は、手軽に乗れる新しい乗り物として人気を集めています。
しかし、「最高速度が20km/h未満に制限されている」という点に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、特定小型原付の速度制限の真相や、実際の走行感覚、電動アシスト自転車との比較など、購入前に知っておきたい速度に関する情報を詳しく解説します。
20km/h制限でも十分に便利に使える理由や、法律に準拠しながら快適に利用するコツもご紹介します。
特定小型原付は、2023年7月に施行された改正道路交通法によって新設された原動機付自転車の新区分です。
従来の原付一種(いわゆる「原チャリ」)と区別するためのカテゴリーで、主に電動キックボードなどの小型モビリティが該当します。
この特定小型原付の最大の特徴の一つが、最高速度が20km/h未満に制限されている点です。
この制限は法律で明確に定められており、メーカーは特定小型原付として販売する際に、車体が出せる最高速度を20km/h未満に設定しなければなりません。
つまり、アクセルを全開にしても、20km/hを超えるスピードは出せないよう設計されているのです。
これはあくまで「未満」ですので、19.9km/hなど20km/hギリギリの速度に設定されていることが多いです。
特定小型原付の速度制限には以下のような背景があります:
初めて聞くと「20km/hでは遅すぎる」と感じるかもしれませんが、実際の都市部での移動では十分な速度であることが多いです。
次の章で、この速度の実感について詳しく解説します。
特定小型原付の最高速度である20km/hという数字だけを見ると、「遅すぎる」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、実際の体感としてはどうなのでしょうか。日常的な移動シーンに当てはめてみましょう。
つまり、特定小型原付は歩行の約5倍、一般的な自転車よりも約1.3〜1.6倍速いということになります。
例えば、徒歩で15分かかる距離を特定小型原付なら約3分で移動できる計算です。
距離と所要時間の具体例を見てみましょう:
この比較からもわかるように、特に2〜5kmの中距離移動において、特定小型原付は徒歩と比べて圧倒的に、また自転車と比べても明らかに時間短縮になります。
都市部では信号待ちや交通状況による停止が頻繁にあるため、実際の平均速度は最高速度よりも低くなります。
例えば、東京都心の平日朝の自動車の平均速度が約15〜18km/h程度というデータもあり、特定小型原付の最高速度である20km/h未満でも、実は都市部の車の流れとほぼ変わらないケースも多いのです。
特に通勤・通学の時間帯や、商店街など人通りの多いエリアでは、安全のためにも20km/h未満の速度は適切と言えるでしょう。
むしろ、安全に走行できる適度な速度であることが、特定小型原付の利点の一つと考えることもできます。
特定小型原付を検討する際、よく比較対象となるのが電動アシスト自転車です。
両者の速度特性には重要な違いがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解しておくことで、自分のライフスタイルに合った選択ができます。
特定小型原付の大きな特徴は、アクセル操作だけで楽に走行できる点です。体力を使わずに移動できるため、通勤・通学後の疲労感が少なく、汗をかきたくない場面で重宝します。
電動アシスト自転車は、最大24km/hまでアシストが効くため、理論上は特定小型原付より速く走行できる可能性があります。
ただし、そのためには自分の足でペダルをこぐ必要があり、体力の消費は避けられません。
また、24km/h以上ではアシストが切れるため、それ以上のスピードを出すためには完全に人力となります。
特定小型原付が向いているシーン:
電動アシスト自転車が向いているシーン:
どちらも環境にやさしく便利な乗り物ですが、使用目的や体力、移動環境によって最適な選択は変わってきます。
特定小型原付は、少ない労力で一定速度を維持できる点が大きな魅力です。
特定小型原付の最高速度は20km/h未満ですが、この速度でも十分に日常生活で役立つ理由を5つ紹介します。
都市部、特に混雑する時間帯の道路では、自動車でも平均速度が15〜20km/h程度になることが珍しくありません。
信号待ちや交通渋滞を考慮すると、特定小型原付の最高速度でも、実質的な移動時間は自動車とそれほど変わらないケースも多いのです。
特に短距離移動では、駐車場探しの手間がない分、特定小型原付の方が便利なことも多いでしょう。
20km/h程度の速度は、エネルギー効率と航続距離のバランスが最も良い速度域の一つです。
速度が上がると空気抵抗が急激に増加し、バッテリー消費も加速度的に増えます。20km/h未満に制限されていることで、1回の充電での航続距離を最大化できるメリットがあります。
一般的な特定小型原付は1回の充電で20〜40km走行できるため、日常的な移動範囲を十分にカバーできます。
20km/h未満という速度域は、初心者でも操作に慣れやすく、急な状況変化にも対応しやすい速度です。
例えば、急ブレーキをかけた場合の停止距離が短く、危険回避がしやすいというメリットがあります。
また、万が一転倒した場合も、高速走行に比べて怪我のリスクが低減されます。
特定小型原付は電動アシスト自転車と異なり、ペダルをこぐ必要がないため、身体的な負担が非常に少ないです。
通勤・通学時に汗をかかずに移動できるため、スーツや制服のままでも快適に利用できます。
また、膝や腰に不安がある方でも無理なく利用できるのも大きなメリットです。
特定小型原付は比較的コンパクトな車体が多く、駐輪や保管が容易です。
特に折りたたみ可能なモデルであれば、自宅や職場のスペースを取らずに保管できます。
また、電動キックボードタイプのモデルなら、公共交通機関と組み合わせて「ラストワンマイル」の移動手段として活用することもできます。
これらの理由から、20km/h未満という速度制限は一見すると物足りなく感じるかもしれませんが、実際の使用シーンを考えると十分に実用的な速度であることがわかります。
特定小型原付の速度制限を不正に解除したモデルや、最初から20km/h以上出るよう設計された「グレーゾーン」のモデルが存在することも事実です。
しかし、これらの製品使用にはさまざまなリスクが伴います。
特定小型原付として登録された車両の速度制限を解除することは、道路交通法違反となります。具体的には以下のようなリスクがあります:
速度制限を解除した特定小型原付で事故を起こした場合、以下のような保険上の問題が発生する可能性があります:
20km/hを超える速度で走行することで、以下のような安全上のリスクも高まります:
メーカーが定めた仕様と異なる使用方法をした場合、製品に不具合や事故が発生しても、メーカーの製造物責任が問われない可能性があります。
つまり、速度制限を解除したことによる問題は、すべて使用者の責任となります。
このように、速度制限をクリアすることには多くのリスクが伴います。
短期的な便益よりも、長期的な安全性や法令遵守を優先することが重要です。
特定小型原付は、その法定速度内で最大限に活用することが、安全で持続可能な利用方法と言えるでしょう。
特定小型原付の速度制限を守りながらも、より効率的に、快適に利用するためのテクニックを紹介します。
これらのコツを押さえることで、20km/h未満の速度でも十分に便利な移動手段として活用できます。
特定小型原付は小回りが利き、自転車通行可の道路も通行できる場合があります。
この特性を活かし、以下のポイントでルートを最適化しましょう:
スマートフォンのマップアプリで「自転車モード」のナビゲーションを活用するのも一つの方法です。
可能であれば、移動時間帯を工夫することで、より効率的に移動できます:
時間に余裕を持った行動計画を立てることも重要です。
バッテリー消費を抑えつつ、効率的に走行するためのテクニックとして:
これらのテクニックは、バッテリー消費を抑えるだけでなく、乗り心地の向上にも繋がります。
特定小型原付の航続距離を最大化するためには:
これらの対策により、1回の充電での走行距離を10〜20%程度伸ばすことも可能です。
特定小型原付だけでなく、状況に応じて他の交通手段と組み合わせることで、総合的な移動効率を高められます:
特定小型原付は「すべての移動」を担うものではなく、最適な場面で最適な交通手段を選ぶという考え方が重要です。
特定小型原付の最高速度が20km/h未満に制限されているのは、安全性と法規制上の要件からです。
一見すると物足りなく感じるかもしれませんが、実際の都市部での移動や日常的な利用シーンでは、十分に実用的な速度であることがわかります。
特定小型原付は、以下のような方におすすめの移動手段です:
一方、より長距離の移動や、運動効果も期待したい方は、電動アシスト自転車の方が向いているかもしれません。
それぞれの特性を理解した上で、自分のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。
速度制限を不正に解除することには、法律違反や保険適用の問題、安全面でのリスクなど多くの問題があります。
特定小型原付は、法定速度内で適切に利用することで、その魅力を最大限に発揮できる乗り物です。
効率的なルート選びや、バッテリー管理などのコツを押さえれば、20km/h未満という制限の中でも十分に便利で快適な移動が可能です。
環境にやさしく、経済的で便利な特定小型原付で、新しいモビリティライフを始めてみませんか?